特殊ねじ製造のPOINT

お客様より『現行のメーカーさんが廃業してしまった。出来るメーカーを探している。コストアップも出来ない状態。助けてもらえないだろうか？』とご連絡をいただきました。

弊社は非調質8Tボルトについては手掛けたことはありましたが、ピン穴加工については、自動機がないためドリルを使って手動で穴を開ける必要があり、コストが合わない点がネックでした。どうしたものかと諦めかけていたとき、同業のお客様から『朝日さんでこの図面のブランクを作ってほしいのですが、可能ですか？』と問い合わせがございました。見てみると、弊社が困っている商品ではありませんか！聞けば、ピン穴加工は出来るが、ブランクを作れないとのこと。偶然にも弊社とは全く真逆の状態でした（笑）相談したところ、自動機での加工が可能のためコストも何とかギリギリ合いそうですとのことだったので、弊社でブランクを作製し、同業のお客様にピン穴加工をしていただくというコラボを実現することが出来ました。

冷間加工については、非調質の材料を用いる必要があったので、圧造前に材料を柔らかくすることができず、金型に不備が出ないかなど不安な面もありましたが、なんとか調整して実現することができました。また、今回できるだけ現行通りに作って欲しいという要望があったので、同じ図面でも加工業者によって変わってくる表面のざらつきなどの細部まで気を遣って加工する必要があり、その点も注意して製作させていただきました。